家の中でペットの匂いや汗くさい匂い、たばこのにおいなどがするのは辛いですよね。でも市販の消臭剤は人工香料が強いために、かえって匂いが混ざって気持ち悪くなったり、人体や環境への影響が心配になります。
今回は、人体にも安全で自然を汚さない自然由来の素材である、重曹(ベーキングソーダ)を使った匂い解消お掃除法を紹介します。
重曹とは?
重曹は「重炭酸ソーダ」の略で、炭酸水素ナトリウムとも呼ばれ、入浴剤や胃薬品、ベーキングパウダーとして使われているきわめて安全性が高いものです。アルカリ性なので、「酸性」の汚れ、例えば、油汚れや手垢などを落とすのに向いています。
重曹には高い消臭効果があり、キッチンの排水口などの臭いが発生しやすい場所に重曹の粉を振りかけておけば匂いが消えます。靴箱やクロゼットの中などの臭いがこもりやすい場所には重曹を粉のまま置いておくだけでも消臭効果があります。今回は、この重曹を使った5つの消臭方法をお教えします。
重曹での消臭方法
①拭き掃除
特にタバコを室内で吸う場合など、たばこに含まれるタールは煙に乗って部屋のあちこちに付着しています。タールは油汚れの一種ですので、こまめに床や壁、家具の表面などを拭いてあげるのが効果的。部屋のお掃除のときは、3Lの水に重曹大さじ2を入れて、この重曹水でこまめに拭き掃除をしてください。
拭き掃除は 水3Lに対し、重曹大さじ2
もし、拭いた後が白くなるようであれば、その後にお酢のスプレー(お酢:水=1:1)で拭きあげると中和作用で奇麗になります。
②重曹消臭剤
トイレやクロゼット、くつ箱には精油と重曹を混ぜ合わせた重曹消臭剤が効果的です。重曹消臭剤は、重曹半カップをジャムなどの空き瓶に入れて、そこに好みの精油(※)を20滴~40滴ほど落として混ぜて、置いておくだけです。
重曹消臭剤は、重曹半カップに精油20~40滴
※ちなみに、匂いを消して空気を浄化する効果がある精油は、ペッパーミント、ユーカリ、ティーツリー、ラベンダーなどです。消臭効果は2~3ヵ月になりますので、その後は新しいものに取り換えてください。
③重曹スプレー
匂いが気になるときにシュッと一吹きできる重曹入り消臭スプレーも効果的。タバコを吸った後や、ペットがそそうをしてにおいが消えないときにこのスプレーを使ってくださいね。
重曹スプレー スプレーボトルに水300ml、重曹大さじ1を加え良く振って使う
上記の重曹スプレーに精油(※)を加えることで、香りと除菌・空気浄化作用をプラス。部屋全体にいい香りが広がります。
アロマ入り重曹スプレー スプレーボトルに無水アルコール大さじ1、精油を15滴~20滴を加えて混ぜ、水270mlと重曹を小さじ2を加えて良く振って使う
④洗濯洗剤に重曹を加える
カーテンやたばこ臭い服を洗うときは、重曹をお洗濯にプラスすることで、消臭効果が増します。重曹には油汚れを落とす効果もあるので、一石二鳥です。
洗濯洗剤一回分に重曹をカップ1/4加える
⑤カーペット掃除
部屋にカーペットをしいている場合は、重曹を粉のまま振りかけて一晩おいてから、掃除機で吸い取るのがおすすめです。重曹だけでも十分に消臭効果はありますが、精油を加えるいい気分で朝を迎えられます。
重曹カップ1/4 に精油(※)20滴加えてカーペット全体に撒き、翌朝吸い取る
カーペットのしみなどは、重曹スプレーをかけてこすり取ることをお勧めします。
重曹を使うときの注意事項
重曹は弱アルカリ性なので、人間の皮膚にも反応します。肌が弱い人や長時間使用する場合はゴム手袋をしてご使用ください。
また、重曹を使ってはいけない素材としては、アルミ・銅製品、木や畳、木や大理石のフローリングなどがあります。
アルミや銅に使うと黒く変色します。木や畳に使用すると黄色いシミになることがあります。ワックスが塗られたフローリングは、ワックスが剥がれることがあります。表面が柔らかいもの(金属、漆器、大理石、テーブルトップ、宝石など)を重曹でこすると傷が付くことがあるので使用しないでください。
重曹を塩素系の洗剤と一緒に使うと有毒ガスを発生しますので、絶対に混ぜて使わないでくださいね。
重曹を粉のままで消臭剤として使うときは、子供やペットが口に入れない場所においてください。食用に使われているとはいえ、大量に口にいれることはおすすめではありません。間違って口に入れないように十分配慮してください。
ここで紹介したお掃除方法は我が家でのお掃除方法です。初めて重曹でクリーニングする場合は、その素材が使っても大丈夫かどうか少量で試してみてご自分の責任の範囲内でご使用下さい。