暑い日はちょっとしたお出かけでも紫外線が気になるもの。
でもちょっとまって!
あなたが使っている日焼け止めは《SPF50+++》ですか?
だったら、日焼け止めの成分をちゃんと見てみたほうがいいです。
日焼け止めの成分について
市販の日焼け止めの成分は『紫外線吸収剤』『紫外線散乱剤』の2種類に分けられます。
《紫外線吸収剤とは?》
紫外線吸収剤は、皮膚の表面で紫外線を吸収し、化学反応で熱エネルギーに変えて放出します。
紫外線の防御力は紫外線散乱剤より優れていますが、化学反応によって起こる熱や化学反応で変化してしまった物質が肌に刺激になりアレルギー反応が出やすいと言われています。
代表的な紫外線吸収剤はこの三つ。
- t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
- メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
- オキシベンゾン
《紫外線散乱剤とは?》
これに対して、紫外線散乱剤は、粒子が光を反射するはたらきを利用して、紫外線が肌に当たるのを防ぐものです。紫外線吸収剤のように化学変化を起こさないので、お肌の刺激になりにくいという長所があります。
代表的な紫外線散乱剤はこの二つ。
- 二酸化チタン
- 酸化亜鉛
一般的にノンケミカルとか紫外線吸収剤不使用、無添加、オーガニック、天然素材といった日焼け止めというとこの紫外線散乱剤が使われていることが多いです。ただ、白浮きしやすく、紫外線吸収剤ほどの高いSPFは望めません。
オーガニック製品にも使われるほど安全性が高いとされている紫外線散乱剤ですが、最近は白浮きを抑えるために粒子を細かくしたナノ粒子が使われている日焼け止めもあり、注意が必要です。なぜかというと、ナノ粒子はサイズが小さすぎるために、皮膚のバリア機能を突破してお肌の深いところにまで入り込んでしまう危険性があることが指摘されているからです。
今回はこの紫外線散乱剤の一つである酸化亜鉛のナノ粒子でないものを使用して日焼け止めを作ってみましょう♪
簡単日焼け止めクリームレシピ
今回使用する紫外線散乱剤は非ナノ粒子であれば酸化亜鉛でも酸化チタンでも構いません。ただし、酸化亜鉛は金属アレルギーをお持ちの方には不向きです。
紫外線散乱剤は肌への影響はほとんどありませんが、肺や目への刺激性が指摘されています。混ぜ合わせるときはマスクをして、大量の粉を吸ったり、粉が目に入ることは避けるようにしてください。
日焼け止めクリームレシピ(100g)
《材料》
ココナッツオイル 30g
植物オイル 25g
シアバター 10g
蜜ろう 10g
酸化亜鉛(もしくは二酸化チタン) 25g
ビタミンE(あれば) 1g
《作り方》
1.材料を計る。
2.植物オイル、シアバター、蜜ろうを湯せんにかける。
3.全て溶けたら火を止めて、酸化亜鉛(もしくは二酸化チタン)をいれ、固まりがなくなるまでよく混ぜる。
4.人肌(40度以下)になるまでよく混ぜ合わせ、あればビタミンEをいれる。
5.良く洗って煮沸消毒した容器に入れて保存。
日焼け止めクリームの作り方 プリント用レシピ
使用感と使用上の注意
《使用感》
クリームは夏の気温でクリーミーなボディーバターのようなテクスチャー。
つけると程よく伸びて最初はうっすらと白くなりますが、伸ばすにつれて白さもあまり気にならなくなります。(冬は気温が下がるのですこし硬くなります。)
オイルベースのクリームなので、つけた最初はべたつきやてかりが気になりますが、15分もすればオイルやシアバターは程よく肌に吸収されていきます。とにかくこれさえあれば、ボディークリームをつける必要はなく、いつも肌はしっとりもちもち♥
顔につけた後は、手持ちのファイスパウダーをはたくだけで肌のきめもそろって見えます。
《SPFはどのくらい?》
紫外線散乱剤をつかって作った日焼け止めはSPF値が10~20程度といわれています。これは日常生活で浴びる紫外線を防止する効果がある程度。
もし屋外に長時間いたり炎天下のプールやビーチに行くのであれば、日焼け止めはこまめに塗り替え、帽子や日傘そして紫外線をカットできる上着やメッシュガードを着用したほうが良いかもしれもしれません。
《ウォータープルーフ機能》
材料の蜜蝋は水をはじく性質があるので、水につける程度ではこのクリームは落ちません。しかし、激しい運動やタオルで汗や水を拭くと同時にクリームも取れる可能性があります。
《材料についての注意事項》
植物オイルは肌に良いオイルなら何でも良いですが、スーパーなどで手に入りやすいおすすめのオイルは、オリーブオイル・アーモンドオイル・グレープシードオイルなどです。肌が弱い方やアレルギーの疑いのある方は使う前に必ずパッチテストを行ってください。
酸化亜鉛や二酸化チタンは薬局やネットショップなどで購入できますが、ナノ粒子でないものをご使用ください。(日本にあるおすすめネットショップはこちらとこちら)二酸化チタンは白色の着色料として食品や歯磨き粉などに使われているもので、酸化亜鉛より白浮きしやすい特性があります。酸化亜鉛は金属アレルギーをお持ちの方には不向きです。酸化亜鉛と二酸化チタンに関してもっと詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
《保存方法と消費期限》
日焼け止めクリームは常温で保存可能ですが、直射日光があたる明るい場所は避け、長期間使用しない場合は冷蔵庫での保管がお勧めです。クリームの消費期限日は、今回使用した材料で一番短い消費期限日となります。