病気で体調が悪いときは、薬を飲んで休む。けがをしたときは、消毒をして薬をつけて絆創膏を張る。といったことが必要なように、心に悩みがあるときは、心が病気だったりケガをしている状態です。そのままにしていると、こじらせたり化膿してしまったりするかもしれませんので、ほっておくのではなく、その悩みの原因を取り除き、傷んだ心を癒す必要があります。
カウンセラーという仕事をしていますが、私は以前は自分の人間関係に関してはかなり不器用なほうで、これまでは悩みを抱えては落ち込み、その悩みをうまく解消できずにどんどんネガティブな気持ちを膨らませていました。相手を恨み、次第と疎遠になってしまった人間関係もかなりあります。自分から連絡をしなくなっては、心は傷つきいつまでも尾を引いたり、ふとしたときに思い出して後悔したりしていました。
心に悩みがある時というのは、体が病気で熱が出ているときにそちらにエネルギーが消費されているのと同じような状態で、身体エネルギーが駄々洩れ状態です。ですから、悩みをそのままにしておくことは、身体を疲弊させ、思考のエネルギーも奪ってしまいます。考えがまとまらなくなり、ぐるぐると同じことを考え続けたりします。
そんなことを繰り返すうちに孤独感だけが増し、周りが全員敵のような状態になり、心がすさんで行ってしまいました。そんな私が自分で行って効果があった、悩みの解消方法を4つお伝えします。
ジャーナリングをしてみる

ネガティブな感情を取り除くのに、一番手っ取り早い方法はジャーナリングをしてみる事です。自分の思いをただひたすらノートに書き出してみましょう。できれば、ノートに語り掛けるように、相手への配慮や弁護を一切いれずに、ただわがままに自分の想いを書き出します。
もし何らかのネガティブな感情が出てきたら、それも書いていきましょう。「そう感じている」と認めることが大切です。そしてできればその感情をじっくりと感じてください。
感情を感じると、身体のエネルギーがシフトする感覚があるかもしれません。それは涙となったり、ため息となったりして出てくることもあるでしょう。深呼吸するのも効果的です。感情はエネルギーですので、ネガティブなエネルギーは体から出してあげましょう。
ジャーナリングを続けていると、ある程度頭の中や胸のあたりがすっきりしてくると思います。
思い切って声に出してみる
書くのが苦手な人は、独り言でもいいので、思い切ってぶつぶつと思いを口に出してみてください。人に迷惑が掛からない場所であれば、大声で叫んだり、怒っているのなら、怒りを出す。悲しいのなら泣く。といったように感情を表してもいいでしょう。
一つ注意してほしいのは、だれか人に対してこれをしないということです。イライラするからとパートナーに当たったり、子どもに当たったりするのは、その人との関係を壊しかねません。一人になれる場所で、思いっきり声に出してみてください。
EFTタッピングをしてみる
感情に直接作用する心理療法として、私はEFTタッピングをセラピーで使います。これは、身体にある感情のツボを刺激して、感情エネルギーを循環させるものです。簡単なタッピングをYoutubeで紹介していますので、ぜひ試してみてください。
専門家に相談する
上に紹介したのは、自分でできる簡単な悩みの解消方法です。しかし、自分だけでは解消できない悩みもたくさんあると思います。そういう時は、第三者の手助けが必要です。もし、周りに誰も相談できる相手がいないのであれば、思い切ってプロに相談することをお勧めします。
カウンセラーやセラピストといった専門家は、悩みを聞いて解消するトレーニングを受けた人たちです。それなりの経験やトレーニングを受けていて、評判の良いカウンセラーやセラピストといった専門家を探してみましょう。公的な機関であればたいてい無料で相談できるところもありますし、オンラインの有料カウンセリングサービスでも、一時間5000円程度で気軽に受けることができます。病院や診療内科クリニックのカウンセリングサービスには、保険がきくところもあります。現在は様々な選択肢がありますので、一人で悩まずに、最適な悩みの解消方法を探してみてくださいね。
最後にお伝えしたいのは、人間であればだれだって悩みを抱えることはあるということです。人間関係がうまくいかず、ネガティブな感情でいっぱいいっぱいになることだってあるし、それは恥ずかしい事では決してありません。ですから、悩みを抱えて辛い自分をこれ以上責めないでくださいね。あなたは何も悪くないです。ですから胸を張って、周りに「助けて」とSOS信号を発してみてください。あなたと、あなたの家族のために、人の助けを得ることが最善の場合だってあることを、覚えておいてくださいね。