「ママを辞めてもいいですか?」と思っているママへ

ママを辞めてもいいですか?

コロナ禍で家に子供が四六時中いる。夫もテレワークで家にいるという方も多いかもしれません。そんな状況も2か月以上続き、最初のころは、子供を楽しませよう!学習に付き合おう!と頑張っていたけど、だんだん疲れてきた方も多いのではないでしょうか?

やってもやっても終わらない家事。作った!食べさせた!と思ったらまた次の食事の準備。。。コロナによる自粛生活はママの心も体を疲弊させてきているのではないか?と心配です。

「ママをやめてもいいですか?」という映画の制作陣が、最近新たに行った調査では、新型コロナウイルスの影響で6割のママが「ママをやめてもいいですか!?」と思うことが増えたと答えていました。

普段なら一息ついたり一人時間として使えていた昼間の時間が無くなり、そのかわり子供の世話や食事の準備、家事もろもろお母さんたちへの負担が激増しています。もしかしたらそれに加えて自宅でオンライン授業をサポートしていたり、在宅ワークをしている方もいるかもしれません。

本当に、24時間時間があっても足りませんよね。本当に世の中のママはよく頑張ってると思います。仕事や自分自身のことをするために、睡眠時間もきっと削っているのでしょうね。

こんなことで頑張っていませんか?

子どもの学校の課題を見ないといけない。
子どもの遊んでコールに答えてあげないといけない。
食事も毎日三食栄養のあるものを作らないといけない。
増えた家事をひとりでこなさないといけない

きっとこんな「やらないといけないこと」でママの毎日は埋め尽くされているのではないでしょうか?

最近、自分時間が取れたのはいつですか?
ほっと一息ついて好きな飲み物をゆっくり飲めたのはいつですか?
子どもを叱る頻度が増えているような気がしていませんか?
やらなきゃいけないと一人で無理していませんか?

もしね、「ママを辞めたい」という気もちが湧いているのなら、これ以上「頑張る」のはちょっとやめましょう。

「ママを辞めたい」というのは、
「ママを辞めたい」と思うくらい疲れていたり、
「ママを辞めたい」と思うくらいギリギリで頑張っていたり、
「ママを辞めたい」と思うくらい自分時間が無かったり、
「ママを辞めたい」と思うくらい子育てに一杯一杯だということ。

それくらい一生懸命「ママ」を頑張っている自分をまずは認めて、褒めてあげてくださいね。

「ママ」を「仕事」に置き換えて考えてみる

コロナで自粛生活を強いられているというのは、国が非常事態なだけでなく、家庭も非常事態です。非常事態には非常事態なりの対応をしないと自分がパンクしてしまいます。

でも、ママだから四六時中家族の世話をするのは当たり前だし、誰だってやっていることでしょう?と思うのであれば、「ママ」を「仕事」に置き換えて考えてみてください。

「この仕事を辞めたい」と思う時って、きっと夜遅くまで残業させられたり、寝る時間を削って仕事をしていたり、頑張っているのにだれも認めてくれなかったり、いくらやっても達成感が得られなかったり、孤独だったり、不安だったり、悩んでいるのにだれにも相談できなかったり、明るい将来が見えなかったり、私には能力がないと思ったりするときなんじゃないかと思います。

要するに、その仕事をする喜びを感じられなくなった時なんじゃないでしょうか?

仕事でそういう状態になることは「バーンアウト(燃え尽き症候群)」と呼ばれたりします。

あなたは、夜遅くまで「やらなければいけない事」に追われていませんか?寝る時間を削って家事をしていませんか?頑張っているのに一番近くにいる人がその頑張りを認めてくれないのではないですか?いくらやっても達成感が感じられないのではないでしょうか?孤独で、不安で、悩んでいるのにだれにも相談できないのではないですか?将来が不透明だったり、私にはママとしての能力がないと思ったりしてはいませんか?

「ママを辞めたい」と思うことがあるのであれば、それは心と体からのSOSです。「ママ」というお仕事にバーンアウトしているのかもしれません。ちゃんとそのサインに耳を傾けて、これまでの思考や行動を変える必要があります。

バーンアウトになりやすい人の特徴は、「真面目な頑張り屋さん」。そして真面目で頑張り屋だからこそ、イライラしている自分や家事や子育てを思ったようにできない自分を責めて、追い詰めてしまいがちです。

もし、子供と一緒にいることに喜びを感じられなくなっているのであれば、まずは「こうすべき」とか「やらなきゃ」とかを手放して、自分自身をもっと大切にする必要があります。

手抜き料理でも、
部屋がいつも散らかっていても、
一週間洗濯物が溜まっていても、
一ヵ月以上トイレ掃除していなくても、
ママの笑顔があるほうが子供たちは何十倍も幸せです。

ママだって人間だもの。休憩や自分の楽しみは生きるために必要なこと。イライラしたり体がきつくて仕方がないのなら、家事もお料理もやらないほうがいいのです。ゴロゴロ好きなテレビを見る時間があってもいいんです。子どもがだらだらテレビを見ている傍で昼寝したっていいんです。納豆ご飯でも、ピザのデリバリーでも食べられるものが準備できたら自分にOKを出しましょう。

それから今、辛いことを信頼できる人に打ち明けましょう。話を聞いてもらえるだけで心の内がすっきりすることがあるので、友達でも家族でもいいので、話をしてみてくださいね。

そして、「ママを辞めたい」と思うくらい疲れていたり、イライラモヤモヤ心が不安定だったりするのであれば、いつもより積極的に睡眠時間を増やしてください。睡眠時間が増えるだけで、体に活力が戻ってきますし、心身を癒すことができます。また日中もお昼寝などしてできるだけ休憩を取ってくださいね。元気を取り戻すためには、一人ゆっくり休める時間というのは必須です。

「休むなんて、今の状況では無理!!」と思っている方ほど、「こうすべき」とか「やらなきゃ」とかをしっかり手に握りしめて、これまでの思考パターンや行動パターンに縛られてしまいがち。

そういう場合こそ、「本当に休息をとることは出来ないだろうか?」と自分自身に問いかけてみてください。例えば、自分が高熱で体がだるくてどうしても動けないときはどうしますか?「絶対に休めない」と思っているのは、「自分だけでどうにかしよう」と思っているからではないでしょうか?

また、真面目な人ほど休むことに対して罪悪感を持ってしまいます。だから、そんな罪悪感がむくむく表れてきても、「頑張らないでいい。今は充電時間」と割り切ってしっかりその時間を楽しんでくださいね。

ABOUTこの記事をかいた人

マレーシア在住 心理カウンセラー・ヒプノセラピスト。海外在住歴20年以上の経験から海外在住者ならではのお悩みや、国際結婚をした女性を対象としたカウンセリングを得意とする。子育てや人間関係の悩みから過去のトラウマや恐怖症の克服など様々なお悩みに幅広く対応。カウンセリングと催眠療法・タッピングなどを組み合わせた独自の心理療法で、ポジティブな変化を促すとともに、自分に自信がもてるようになることを目指している。