目標設定法『スマートゴール』の作り方


これまでにたてた目標のうち、どのくらい実際に達成できましたか?

せっかく目標を決めてもだんだんめんどうくさくなって、結局途中でやらなくなってしまうこと、結構ありますよね。中にはやめてしまったことに罪悪感を感じて、「私って意志の力が弱いのかな。。。」と自分を責めたりしていませんか?

実は、達成できるかどうかはそれはその人の意思の強さとはあまり関係ないのです。どんな目標でも、目標をしっかりと設定すれば叶えやすくなるんです。

しかしながら、目標をただ「○○をする!」と宣言するだけでは、達成する確立はほんのわずか。なぜかというと、私たちの脳はルーティーンや馴染み深い物を好み、新しい物や変化を嫌う傾向にあるから。なかなか自分のこれまでの習慣というのは変えられないものです。

それでも、目標達成を容易にする目標設定術「SMARTゴール」についてご紹介します。

なぜ目標を設定することが大切なの?

会社の年間の経営計画書を見たことがありますか?会社の経営においては単に『この金額をこの時期までに稼ぐ』という目標を立てるだけでは、その金額を達成できるかどうかはわからないですよね。実際にどんな事業計画があってどのようにしてその金額に達成するのか、とても綿密に計画されているからこそ、その目標に達成する確立が高くなるのです。

でも、これが個人の目標となると、なかなかここまで大掛かりな計画書を作る人はいません。

さらに、これまでは「勉強する」「スポーツでスキルを身につける」「仕事で実績を積み重ねる」など、ある程度頑張って努力を重ねれば結果がでるタイプの目標が多かったのではないでしょうか?

そういった努力型の目標に対して必要なアクションは「頑張って積み上げること」です。しかしながら、目標達成に対してそういうイメージを持っていると、「目標が達成できなかったのは、自分の頑張りが足りなかったためだ」と解釈しがち。

しかし、多様性が求められる現在において、計画も何もなしにただ頑張るだけの目標達成のやりかたでは通用しないことのほうが多くなっています。

6つのステップで目標達成へとみちびく『目標設定プランナー』

目標を設定することは、それまでは好きなことを好きなように考えていた脳に行き先を知らせること。行き先がはっきりすると、そのためにどのような行動をしたらよいのかがはっきりし、脳が新しい物や変化に対してある一種のモチベーションをもって、取り組んでくれるようになります。

ただ、どんな目標でもいいかというとそうではなくて、達成できる書き方というのがあります。それをSMARTゴール(スマートゴール)といいます。

SMARTゴールとは?

SMARTゴールとは、以下の頭文字をとったものです。

S: SPECIFIC(明確な) 
M: MEASURABLE(測定可能な)
A:ATTAINABLE(実現可能な)
R: RELEVANT (自分の価値観に沿った)
T: TIME-LIMITED(時間が限られた)

目標設定する時にただ漠然とした目標だけでは、なかなか行動に移しにくいもの。 まずは自分の目標を具体的にするところから始めると、実現するための手段がより絞られてきます。 そのために必要なのがこのスマートゴールの設定です。

目標設定する際にまず スマートゴールを設定することで、目標を具体化かつ実現可能なものにすることができ、その後の行動がより詳細になり、達成への道筋にブレがなくなります。

では、スマートゴールについて説明します。

SPECIFIC

ただ「ダイエットを成功させる」といったように曖昧な目標だと、それを達成できたのかどうかわかりませんが、「3週間以内に1キロやせる」といったら、もっと目標もはっきりしてきますし、そのために何をしないといけないのかも具体的になってきますよね。

SPECIFIC(スペシフィック)とは、このように目標を明確にするということです。コツとしては、明確なゴールを作るために、5つの’W’にそって作ると良いです。

Who:誰が
Why:どういう理由で 
When:いつ
Where:どこで
What:何をする 

目標の中に、この「5W」を盛り込むと、目標がもっと明確になりますよね。

例えば、ウェブサイトを作るという目標があれば、このように明確にできるかもしれません。「(誰が)私は(どういう理由で)ライフワークを軌道に乗せるために、(いつ)今日から3ヶ月以内に(どこで)自宅で(何をする)ウェブサイトを作る。」

ジョギングをするという目標では、「(誰が)私は(何のために)健康的な生活を送るために、(いつ)今日から3ヶ月以内に(どこで)家の近くの公園で(何をする)5KMジョギングする。」

といった感じです。

MEASURABLE

MEASURABLE(メジャラブル)とは測定可能なという意味。 目的は変化を具体的に数値化できるものにしましょう。例えば、上のジョギングの例で言うと、「5KM」というのが、測定可能な目標になります。

測定が出来ない目標では、行動した結果良くなったのか悪くなったのか、それとも何も変わらなかったのかがはっきりしません。とにかくシンプルに数値化できるものを目標の中に組み込みましょう。

ATTAINABLE

ATTAINABLE(アテイナブル)というのは、実現可能なということです。 ACHIVABLE(アチーバブル、達成可能な)といわれることもあります。

目標は「背伸びして手を伸ばせば届きそうな位置にあるもの」が良いということです。例えば、20代になって突然「私はオリンピックのマラソン選手になる」という目標を立てても、年齢的に今からトレーニングしても難しいかもしれません。しかし、「私は県のマラソン大会でフルマラソンを走る」という目標であれば、おそらくトレーニングすれば達成可能です。

大リーグで長年にわたって活躍したイチロー選手はコツコツと練習を重ねることでも有名でした。そのイチロー選手は目標についてこういっていたそうです。

目標”って高くし過ぎると絶対にダメなんですよね。必死に頑張っても、その目標に届かなければどうなりますか? 諦めたり、挫折感を味わうでしょう。それは、目標の設定ミスなんです。頑張ればなんとか手が届くところに目標を設定すればずっと諦めないでいられる。そういう設定の仕方が一番大事だと僕は思います

イチロー

決して高望みな目標ではなく、あなたのこれまでの経験に加えて、知識やスキル、ノウハウ、トレーニングなどを積む事で達成可能なことを目標として設定しましょう。

RELEVANT

6つのステップで目標達成へとみちびく『目標設定プランナー』

RELEVANT (レレバント)は自分の価値観に沿ったものということです。

どんなに良い目標であっても、自分の価値観に沿わないものだとなかなかモチベーションはあがらないもの。なぜこの目標を達成したいのか?その先にどんな未来が待っていて、最終的にどんな事が実現できるのか?そして、それは本当に自分が目指している望む未来なのか?まずはここが自分の思いと一致していると目標へのモチベーションは倍増します。

TIME-LIMITED

TIME-LIMITED(タイムーリミテッド)は時間が限られたという意味。目標を定めるときは、必ずそれを達成する期限を定めておきます。このときに、できるだけじぶんがどのくらいこの目標にコミットする時間的余裕があり、どの位の期限だったら無理なくできそうかまでをある程度考慮に入れ、余裕のあるスケジュール組みをするのが大切です。

自分ができる範囲以上のことを目標に掲げると、後で苦しくなって途中で投げ出してしまう原因にもなりかねません。あくまで、自分の力を過信しすぎず、少し時間がかかってもリカバリーできるくらいの余裕をもたせた期限にしましょう。

さいごに。。。

スマートゴール、いかがでしたか?この方法で目標を立てていくと、具体的かつ実現可能で測定可能な目的を作り上げる事ができますね。私の場合は、目標を立てた後は、一つ一つの目標に沿って、自分の行動プランやタスクを細分化してジャーナルに書き出していきます。そして、そのタスクが終わるごとにそのタスクを消していくと、達成感を味わうことが出来てお勧めです。

決めた目標にむけて計画した行動をこなした自分を褒め、一歩一歩目標にちかづいていけば、最後には必ず目標に到達します。無理は禁物ですが、一つ一つ行動を積み重ねることで新しい世界が広がりますので、ぜひ、目標を達成できたときのワクワク感を妄想しながら、行動してみてくださいね!

みなさんの目標がしっかりと確実に達成できるよう応援しています!

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ABOUTこの記事をかいた人

マレーシア在住 心理カウンセラー・アロマクラフト講師。海外在住歴20年以上の経験から海外在住者ならではのお悩みや、国際結婚をした女性を対象としたカウンセリングを得意とする。子育てや夫婦関係の悩み、親子関係のトラウマなどを感情から開放するセラピーをオンラインにて提供中。