以前の私は子どもに対してかなり厳しい教育ママでした。
マレーシアの華僑の教育熱はシンガポールのそれに追いつけとばかりに加熱していて、まわりの子ども達は毎日塾に行ったり、お稽古に行ったり。。。というのが普通。その熱に感化された私もやれ中国語の塾だ。やれ水泳だ。やれ算数の塾だと通わせて、おまけに家に帰ってからは日本語の勉強をさせていました。
そしてそのころの私の口癖は「みんなやっているのよ!」「頑張りなさい!」「怠け者になっちゃうよ!」でした。
ある日、長男が言いました。
「ママ、僕は一日も休めないの?」
いつも親から管理されていて、一日も休めない子供たち
TEDトーク「わが子を成功させるやり過ぎない子育て」で、かつてスタンフォード大学で新入生担当学生部長を務めたジュリー・リスコット=ヘイムスは、親から過度な期待をかけられ、やることを細かく管理されている子どもを“Check-Listed Kids”と呼んでいます。(彼女のトークはこちらからみられます)
Check-listed = 「いつも親から管理されている」という意味。
彼女は、いまや私たち親が自分達が求められたことの無いレベルの完璧さを子供達に求めていること、そして、宿題や成績の事ばかりに一喜一憂する親をみた子供は自分の真の価値をもたらすものは優秀な成績だけだと思うようになる危険性をこのTEDで指摘しています。
ジュリーは、受験や学歴や就職まで口を出す親の事を子供を『盆栽』のように手をかけて育てているといっています。
そういう親であっても、手をかけ心を砕いて子供のことを思って育てているのだとおもいます。
しかしいくら、子供を愛していて心から幸せを望んでいても、もし口をついて出る言葉が「はやく宿題しなさい!」「テストはどうだったの?」「塾の時間よ!」ばかりだと、実は子供に伝わるのは親の不安ばかり。愛情は一つも伝わっていはいないのです。
でも本当に子どもに伝えたいことは違うはず。
今の子供達は
息切れして傷つきやすく年よりすこし大人びていて燃え尽きた感がある
とジュリーは指摘しています。
うつや不安症をかかえ、自分の人生に価値を感じられなくなっているとも言っています。
では、どうしたらいいのでしょう?
ジュリーは子供は本来、「盆栽」ではなく、「野の花」なのだといっていました。
雨が降ったら軒下に入れ、肥料を与え、幹の形を針金で整えていく盆栽よりも、雨風にうたれても、踏まれても折れない野の花のほうがはるかに強い生命力を感じます。
その生命力の一つが自己肯定感。
どうしたら自己肯定感を育てられるの?
「自己肯定感」は「自分は愛されている」「自分には価値がある」と自分の価値や存在意義をポジティブに感じられること。今の自分を肯定し満足している子どもの心や行動のあり方であり、子どもが自分のことをどう見ているのか?というセルフイメージが重要になってきます。
そのために家庭でできることの一つが、毎日の声かけを変えることです。毎日生活を共にする親の言葉は、子どものセルフイメージに大きな影響を与えるので、家庭での日々の言葉かけを少し変えるだけで、子どもの自己肯定感がぐんぐんアップすることも可能です。
そのために作ったのが、「子どもの自己肯定感をUPするまほうの50フレーズ」という小冊子。
この小冊子は、私が心理学を学び研究してきたことを少しでも多くの人に知ってほしいと思って作成しました。例えていうならば、親の言葉は子どもの心の栄養です。ですから、できるだけ質のいい栄養を与えていきたいですよね。
「子どもの自己肯定感がupするまほうの50フレーズ」の中には、子どもの目がキラキラ輝きだす魔法の言葉を50個ご紹介しています。また、10日間のフォローアップメールでは、心理学の話も混ぜながらもっとわかりやすく解説しています。
『盆栽』ではなく『野の花』を上手に育てる方法のヒントに、ぜひ活用してくださいね。
《関連記事》