どうしても怒りが抑えられない時、あなたはどうしますか?
怒りとは基本的感情のひとつで、私たちは「こうしたい」「こうありたい」といった思いが阻害されたときや、目的を達成できない時、心身やプライドを傷つけられた時に感じます。また、ルールや常識、「こうあるべき」といった理想とかけ離れた人や状態に対しても憤りを感じます。
怒りの特徴とアンガーマネジメント
ストレス社会の現代、キレやすい人が増加しているといわれています。怒りが抑えられず感情のコントロールを失ってしまうと、ものごとを客観的に見ることができず、衝動的にモノを壊したり相手の心身を傷つけることがあります。そのように怒りが収まらないことは、結果として周りの、それも一番大切な人との絆さえも傷つけてしまうことになります。
日本では、2019年5月にパワハラ防止法が成立し、アンガーマネジメントを企業研修に盛り込む企業も増えてきました。アンガーマネジメントとは、ただ怒りを抑えて怒らなくなることを目指すものではなく、怒りなどの強い気持ちが生じても自分の「怒り」に振り回されなくなるスキルです。
「怒り」を上手にコントロールして適切に問題が解決するように、今回は人が怒る仕組みと、怒りの特性、そしてアンガーマネジメントで使われる具体的な手法についてお話しします。
怒りを抑える魔法の言葉
ポッドキャストの中でもっと詳しく怒りをコントロールする方法をお伝えしていますが、「イラ!」としたときにまずその怒りを抑えるために「怒りを抑える魔法の言葉」を一つ二つ用意しておくのも効果的です。
イラ!っとしたときの魔法の言葉の例
「ま、いいか」
「大丈夫」
「なんとかなる」
「のりこえられる」
「後でゆっくり考えよう」
アンガーマネジメントでは、自分が怒りをコントロール出来ない状況を客観的に見て、その原因を追究し、根本から見直して解決できるようにしていきます。環境や人間関係に強いストレスがあると、人というのは怒りっぽくなります。そういったストレス環境や、思考のゆがみやくせ、そして過去の経験がアンガーコントロールを阻んでいることが多かったりします。
アンガーマネジメントに関する書籍
もっと詳しくアンガーマネジメントについて知りたい場合は、アンガーマネジメントコンサルタント戸田久美さんの著書を読んでみることをお勧めします。職場でのアンガーマネジメントについての内容が多いですが、家庭でも十分役に立つと思います。
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子どもにイライラするお母さんに
子育てをしていると、家事や育児で忙しいうえに、どうにもならない子供のわがままや機嫌の悪さに付き合わなくてはならないことも多く、怒りが爆発しやすくなることもあると思います。怒りは誰にもある感情です。そして怒りを感じることはごく自然であたりまえのこと。まずは、頑張っている自分を「お疲れ様」と優しく労わってあげてくださいね。
そして、怒りはあなたの中にある願望の表れです。どんな思いが怒りとなってあふれ出しているのか?一度、自分自身の心の奥にある願望に目を向けてみてください。きっとそれは、「理解されていない」ような虚しさだったり、「自分も自由が欲しい」という気持ちだったりするかもしれません。もしその奥の願望がわかったら、それを叶えるにはどうしたらいいか?と考えてみてくださいね。
最後に、怒りを表しすぎていると、家族や周りにいる大切な人たちとの絆を傷つけてしまいます。怒りはコントロールできますので、決してあきらめずにご自分に合う解決方法を探してみてください。