敏感すぎて疲れる「繊細さん(HSP気質)」

HSPとは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略称で、「とても敏感な人」という意味です。今回は、HSPの特徴や基礎知識、そして母親がHSPの場合や子供がHSPの場合どう対処すればよいのかについてお話しします。

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは

Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは、日本語では「敏感すぎる人」とか「繊細さん」と呼ばれたりします。

HSPという呼び名の生みの親であるアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士によると、HSPというのは、性格特性(気質)のひとつであり、5人に1人の割合で存在するといいます。HSPは大きい音や強い匂い、ざらざらした肌触りなど、五感に関する刺激に敏感で、人混みや集団活動では刺激が多すぎて気疲れします。他人の言動や行動からその人の望みや期待を敏感に察知できるあまり、自分を後回しにする傾向があり、その結果苦しい思いをしたり、生きづらさを感じることがあります。

簡単なHSPセルフチェック

自分はHSPかも?と思う方は、まずはこの4つの性質が当てはまるかどうか簡単なセルフチェックをしてみましょう。この4つのすべてが当てはまる場合、HSPである確率が高いです。

表面的な事より、本質的なことを考えるのが好き

日常的に豊かな創造力で空想にふけったり、美しいものや美しい音楽に感動することがありませんか?

様々な刺激に敏感で、人混みにいると気疲れする

普段から明るい光や強い匂い、大きな音に圧倒されたり、衣服のザラザラした感触が気持ち悪かったりしませんか?大勢の人があつまるパーティーより、2~3人の気心知れた友人と会う方が好きではないですか?

他人の感情にも敏感に反応する。

いつも周りの人の気分を敏感に感じ取ったり、人が不快な思いをしていると気になって、その人のために何かしてあげたくなりませんか?

ほんの少しの変化に気づく。

相手の声のトーンや表情の変化を微妙に感じ取ったり、香りの変化などを敏感に察知しませんか?

今回のポッドキャストでは、このHSP気質とはどんな気質でどんな特徴があるのか?お母さんがHSP気質の場合や、お子さんがHSP気質をお持ちの方へのアドバイス、そして悪い面だけがクローズアップされがちなHSPですが、HSPだからこその強みなどもお話ししています。

HSPに関する書籍

HSPは治さないといけない心の病気ではなく、一生うまく付き合っていきたい性格の特性です。HSPに関しては、日本でも最近さまざまな本などが出版され、メディアなどでも取り上げられることが多くなりました。もっと詳しく知りたい方は、HSP専門カウンセラーである武田友紀さんの著書を読んでみることをお勧めします。

HSPは病気ではないけど、こんな時は要注意!

現在の成果主義の競争社会では、学校や職場や家庭で周りのプレッシャーや期待に応えて頑張るあまり心身が疲弊してしまうことがあります。また繊細であるがゆえ「心が弱い」「気にしすぎ」などといわれて自分を責めてしまう場合もあります。その結果、気分がおちこんだり感情のコントロールが効かなくなったり、不眠や食欲不振になって生活や仕事に支障を来すことがあるかもしれません。もし心身の不調を感じる場合は、早めに心療内科や精神科を受診されることをお勧めします。

また、特にお子さんの場合は、HSPと発達障害を混同するケースがあります。どちらかの疑いがある場合は自分で判断するのではなく、専門の医師や心理カウンセラー、スクールカウンセラーなどに相談してみてください。

上のような場合でなくても、もしHSP気質が原因で悩んでいるようなら、カウンセリングを受けてみることをお勧めします。日本ではまだ一般的ではありませんが、海外では心理カウンセリングは「病気だとは感じていないが悩みがある。生きづらさを感じている」といった相談をしに行くところとして利用されています。

子どもの自己肯定感がUPするまほうの50フレーズ

HSPとうまく付き合い幸せになるには?

まずはHSPという気質があって、自分もここに属しているのかもしれないと気付くだけでも意味があります。そしてHSP気質で生きづらさを感じているのであれば、「もしかしたら今のこの環境や人間関係が自分には合ってないのかもしれない」と視点を切り替えてみませんか?その敏感さや繊細さはHSPの強みです。自分の強みを大切にして「ありのままの自分」を肯定し、HSPならではの強みを知って生かすことで、どんどん幸せになることが出来るでしょう。

グリーンビューティーラボでは、経験豊かな女性カウンセラーがあなたのお悩みに寄り添います。無料相談も受けられますので、気になる方はぜひご相談ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

マレーシア在住 心理カウンセラー・ヒプノセラピスト。海外在住歴20年以上の経験から海外在住者ならではのお悩みや、国際結婚をした女性を対象としたカウンセリングを得意とする。子育てや人間関係の悩みから過去のトラウマや恐怖症の克服など様々なお悩みに幅広く対応。カウンセリングと催眠療法・タッピングなどを組み合わせた独自の心理療法で、ポジティブな変化を促すとともに、自分に自信がもてるようになることを目指している。